▼=男声  ◆=女声
 ▼今日もまた朝がきて、君が聞こえる
 陽だまりに君がいるのを、僕は見ている
 だらしないのが嫌いな君のため、少しくらいはちゃんとしようかなって
 部屋の掃除とか洗濯とか、頑張るようになって
 どうやっても爪が甘くて、君を怒らせてばかりだな
 許してほしいな、なんて、でも、そういうとこも嫌いじゃない
 ゆずれないこととか、きっと僕にもあるけど
 それでも、君のこともちゃんと考えたいんだ
 ▼君が言う言葉は  ◆乱暴で優しくて
 ▼僕は、思う。◆申し訳ないけどうれしくて
 ▼もっとしっかりしたなら、君は喜ぶのかな
 ◆そうも、思うけど
 ▼ごめんね。
 ◆ベーコンとオムレツと添えられたフォークに、目の前のしまりのない顔
 今日も寝ぐせをつけたまま、うれしそうに
 「ごめん」も「ありがとう」もすごく言いたいんだけど
 どうしてかな、君の前では上手く言えないんだよ
 もっと上手に話せたなら、君のようになれたなら
 たら・れば ばかりがたくさん積もっていく
 ◆へらへらとしてごまかす癖は、いつついたの
 ▼ああ、でも結構直ったんだよ
 ◆私が頼りないからかな
 ▼違うよ、完全には直せないんだ
 君が、心配するから
 ▼僕の言葉は
 ◆私の言葉は
 ▼転がって、転がって、君のなかでは、空っぽに?
 ◆それでも、そばにいる。このままでもいいのかな
 ▼今日もあたたかい、湯気の匂い
 ◆目の覚めていない、寝ぼけた顔
 ▼僕は君を見て
 ◆私も君を見る
 ▼◆君が、好きだよ